ホーム フォーラム 楽器全般。 アーチトップギターはヴァイオリンを目指すべき?

このトピックには1件の返信が含まれ、2人の参加者がいます。1 ヶ月、 2 週間前 タカ さんが最後の更新を行いました。

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    博雅

    はじめに

    以前violoncello da spalla についてコメントに書いた際に、タカさんから「小型のアーチトップみたいですね」と
    ご返信いただいて「その発想はなかったなー!」と素直に感動したのですが、その関係でいろいろ弦楽器の事をネットで調べてみました。

    で、結論を言うと、アーチトップってあとから出来ているだけあって弦楽器として最も完成してるんじゃないかと思うようになりました。
    もちろんあの奏法の中で(後述しますが)という事なんですが。
    そこでアーチトップに進化するまでどうだったのかと想像を交えて書いていきたいと思っております。これがこのトピックの要旨です。
    きっと釈迦に説法かもしれませんが思ったことを書きます。

    ヴィオラ・ダ・ガンバとアルペジオーネ

    バロック時代にヴィオラ・ダ・ガンバという擦弦楽器がありました。弾き方はチェロと同じで、ただし両足ではさむのだそうです。
    バッハなどがこの楽器のための曲を残しているとか。以下はほとんどウィキペディアからの引用ですが、特徴はリュートのようにネックに巻き付けるフレットと4度調弦です。
    そうです。ギターと同じなのです。ヴァイオリン族は5度調弦。

    あれ?コントラバスは4度調弦じゃないの?と思うじゃないですか。
    で調べたらバス(ベース)はやっぱり元々ガンバ系だったんですね。

    ガンバはおそらく楽器の構えからギターやリュートと同様にコードが弾きやすいようにしていたのでは?と考えています。
    ヴァイオリンは5度調弦、という事は、隣り合う解放弦を同時に弾くと、いわゆるパワーコードになります(私はこれを知ってびっくりしました)。調和という点では優れているのでしょうが3音以上の複雑なコードは弾けません。しかしヴィオラ・ダ・ガンバは指板のアールが緩かったらしく重音が可能だったとか。とはいってもバロック時代は7度でも不協和音とされていたらしいですが…。

    これが廃れたあとで19世紀に出てくるのがアルペジオーネらしいんですが、構造は似ているので割愛します。
    もうお分かりだと思いますが、こいつらと所謂フラットトップギターがアーチトップギターの先祖じゃないか?というのが私の考えです。
    アルペジョーネは横板が一体でガンバやヴァイオリンのようなC部(というかあのカドの部分)がなかったようです。使われていた時代はアーチトップギターと被っていますが生まれたのはアルペジョーネが先らしいです。

    魂柱がなくなったら

    アーチトップギターとガンバあるいはアルペジョーネの違いは擦弦楽器であることと魂柱の有無ではないかと思います。
    魂柱があったんじゃないかな、と思っているわけですが、なかったらどうしましょう?
    冒頭に書いた結論ですが、アーチトップギターって弦楽器の中で一番壊れにくいようなのです。
    安物のギターでひどい状態のものもあるようですが、そういう楽器は材が違いますし(バーチが多い?)手荒に扱われていたんじゃないかという気がします。100年前のギブソンでもあのサイズにしては割れが少ないんじゃないでしょうか…。時代を下るとトラスロッドも埋め込まれてさらにメンテナンスが簡易化されます。ヴァイオリンやチェロもこういう構造にすればいいのになと思うんですが。楽器屋で売られているオールドギターでもネックのリセットもあまりしてないですよね。
    魂柱がないのがいいのか、魂柱がなくてもどうにかなるように設計されているのかはよくわかりません。
    エピフォンのカジノなんか何で腰がない音なのかなと思うんですが、もしかしたら魂柱を入れたら音が良くなるのかなとか。

    楽器の強度に話を戻すと、考えられるのは弦のテンションとブレーシングかな、と考えるわけです。
    ギターのブリッジに相当する駒が高いために、擦弦楽器は弦長が長くテンションが高いのでしょう。そこに魂柱の力が表板に加わっているのでしょうが、ギターはブリッジが低くテンションが小さいので割れにくいのだろうと思います(違っていたらすみません)。

    ちょっと脱線しますが、アーチトップとフラットトップでは力がかかる場所が違うんではないでしょうか。
    フラットトップの支点:力点:作用点がそれぞれ 横板との接点:ブリッジ:ネック であるのに対して
    アーチトップは テールピース:ブリッジ:表板全体(横板との接点含む) なのではないかな?と。
    フラットは表板を引き剥がす方に、逆にアーチトップは押さえつける方に力が働いているんではないかと考えるのですがどうでしょう。
    この辺にフラットトップやストップテールピースの音の「当たりの強さ」「サスティーンの長さ」の秘密があるような気がするのですが。

    アーチは真球に近いほど頑丈になると思うのですが、頑丈ならば板を薄く削って大丈夫、という事になるのでしょうが薄くしすぎると音に張りがなくなるでしょう。頑丈すぎても発音が悪くなるかもしれません。この辺りはタカさんのお聞きしたいところです。もともとテンションが緩いところにブレーシングが力を分散させるので壊れにくい楽器になっているんだろうという推測です。

    壊れにくいと何がいいか、という事でようやく音に話が行くわけですが…。
    続くのかなコレ(笑

    #2640 返信

    タカ
    Keymaster

    リサーチがすごいですね!僕ももっと勉強しないといけません。

    楽器はその時代を反映するものだと思っているので、ヴァイオリン製作家はあの時代の音楽を再現するための楽器を製作すると思いますし、ジャズギターを製作する人は現代のジャズに合うようなギターを製作すると思うんですね。ジャズの歴史はクラシックに比べたら赤ちゃんのようなものですが、それでもビッグバンド時代のギターと今のニューヨークの最新のジャズとでは楽器に要求されるものが全く違うと思うんです。

    アーチトップギターはヴァイオリンの影響が強いですが、フラットトップ、クラシック・ギターは別の流れですよね。アントニオ・ストラディヴァリが作ったギターがあるんですけど、ヴァイオリン製作家の彼が作ったのですからヴァイオリンの流れを受けたアーチトップを作りそうなのですが、フラットトップを作ったんです。ギターは賢い人間にしか作れないとても難しい楽器、と言っていたらしいです。確か、五本製作して今はそのうち一本だけ現存しているみたいです。

    >フラットは表板を引き剥がす方に、逆にアーチトップは押さえつける方に力が働いている

    そうだと思います。アーチトップの場合は、バックにはブレースがないですので、バックの強度も関係してきます。弦の張力とトップ、ブレースの力関係のバランスが完璧にとれると、(僕の個人的な経験ですが)製作を終えて新しいギターに初めて弦を張った直後と2〜3日後で弦高が2ミリほど高くなるんですね。バックがストレッチして、トップが少し沈むんです。2ミリが完璧かな、と。それ以上ですと、トップが薄すぎるか、ブレースを削りすぎたか、、、全く沈まないのはその逆でブレースが高すぎるか、トップとバックが固すぎると思います。2ミリ以上沈むギターは、新しいのに何年も弾き込まれたようなサウンドがしますが、楽器としてのピークが来るのは3〜5年後くらいでそこからは音の張りがなくなっていくように感じます。

    固めに製作されたアーチトップは、楽器の強度があるので長く持つのですが、低音が出ないのと、音が固すぎるので暖かでツヤのあるいわゆる”ジャズギター”のサウンドはしないと思います。マルキオーネがこのタイプですね。作りが非常に硬いです。

    >続くのかなコレ (笑

    頑張ってコソコソ続けましょう(笑)。

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返信先: アーチトップギターはヴァイオリンを目指すべき?

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