新年明けましておめでとうございます!毎年恒例の行事、弦の張替えとお掃除を年明け早々深夜にやっております。
以前、マイク・モレノにギター作って、1年後に調整を兼ねてフレットの擦り合わせをした時、指板から見て取れる練習の跡に愕然としたことがあります。明らかにネックの全域で練習してました。今まで色々なギタリストの楽器を診てきたのですが、あそこまでガッツリとネック全体に満遍なく跡が付いているのは、マイクだけでした。本当にビックリしたのです。そりゃ、上手いはずです。オレはこれだけ練習してる、ってオーラがギターからプンプン出てて、相当な努力家なんだな、と感じました。そんな経験から、今ではスケール練習はギターで出せる1番低い音から高い音まで練習するようになりました。
ということで指板チェック。
4〜6弦、最後から4フレットに跡が付いていないのは、まぁ、自分に甘かったのだと思います。もっともっと精進しないといけません。
エボニー指板にオイル塗って綺麗にします。
弦はいつものジョン・ピアースのラウンド弦です。ミーハーな話で恐縮なのですが、これは以前、フィラデルフィアでビクター・ベイカーの所で修行してた頃、近所のジャズクラブでカート・ローゼンウィンケルのギタートリオ+ピーター・バーンスタインという、ギター弾きにはたまらないギグが毎月1回くらいあったのです。カートもピーターも今ほど知られてなくて、お客さんは僕も含めていつも10人程度でした。
演奏はと言うと、カートが曲のリストを持っててコールするんです:
カート「ニカズ・ドリームは?」
ピーター「うーん、今はやらないかな。」
カート「じゃ、アロング・ケイム・ベティは?」
ピーター「それも違うなぁ、、、。」
と、こんな感じでカートとピーターの曲の好みが違ってて、それもまた毎回楽しく見てました。ピーターは人柄も素晴らしくて、ビクター・ベイカーの所でギター製作の勉強してます、って言ったら彼のザイドラーを見せてくれました。怖くて触らなかったですけど、まったくの他人に、「ちょっと弾いてみるかい?」ってギターを渡そうとする彼の人柄に感動してしまいました。カートは逆に、当時はすごくピリピリしてて話しかけれるような感じではなかったです。ネクスト・ステップが出て、ハートコア作ってた時期だと思います。
で、その時の会話の中でピーターがお薦めしてくれた弦が、ジョン・ピアースでした。それ以来、使ってます(笑)。ダダリオだとちょっと派手にキラキラするのですが、ジョン・ピアースはもうちょっと落ち着いた倍音になって、それでもしっかりと“空気感”が出る弦です。和音を弾いた時も重くならないのが好きです。僕の製作するギターはこの弦を張って送っています。
ゲージは、14・18・26・36・46・56を張っています。演奏の仕事によっては3弦をプレーンにすることもあります。
指板も綺麗になったし、
今年も一緒に頑張ろうな!
本年も皆様にたくさんの幸せが訪れますように。
遠くからですがお祈りしています。
2018 元旦
新年おめでとうございます!
指板これだけ使えるものとは、、、今までの自分がお恥ずかしい限りです
ネクストレベルに磨けるこのオイルも自家製ですか!?
なおさん。
新年おめでとうございます。よろしくお願い致します。
オイルは母親が日本から送ってくれた椿油です。指板にこれを何年も使っています。僕は道具を研いだ後にも使ってます。他のお店のオイルはわからないですが、こちらのオイルをもう、ずーっと使い続けています。超お薦めです。
http://www.tsubaki-abura.com/index.html